誘導トラップについて

ペットボトルを利用をして手作りのトラップを仕掛けて誘引捕殺し営巣密度を低下させることができます。
しかし、農村地につきましては、刺傷被害を防止する目的でトラップによる捕獲調査が行われるなど調査が行われてきましたが十分な成果を挙げるまでには至っていないようです。
春先にトラップを設置すると多数の越冬女王蜂が捕獲されます。１匹の女王蜂の捕獲は１個の巣を駆除したことになりますので相当な駆除効果があるように思われます。しかし、女王蜂の単独営巣期には、女王蜂が途中で死亡し廃巣になる割合が極めて高いことが知られていますので、毎年多数の女王蜂が羽化し越冬するにも関わらず実際の営巣数が考えられているよりか少ないことからも裏付けらています。
捕獲された女王蜂は、仮にトラップに捕獲されなくても大部分が何らかの理由で営巣途中に死亡してしまう可能性が比較的高く実際の駆除効果が見かけよりはるかに低いと考えられます。そのため、多数のトラップを高密度に設置しない限り、その地域に生息するスズメバチの営巣密度を低下させるほどの効果は期待できません。また、毎年同じようにトラップを設置しても女王蜂の捕獲数は年次変動数があり捕獲効果の判定が困難となります。
オオスズメバチは、生態系の上位者として他のスズメバチの巣の生存率に大きな影響を与えていますが罠にオオスズメバチが多数捕獲されますが、その結果、オオスズメバチによる捕食圧が弱まりコガタスズメバチやキイロスズメバチなど都市環境に適応した蜂が逆に多発する可能性も考えられます。

誘導トラップを仕掛ける理由

スズメバチが誘導トラップを仕掛ける理由は、主に2つあります。
●餌の確保:
スズメバチは主に昆虫や花の蜜を餌としています。誘導トラップを仕掛けることで、自身や巣に餌を供給するための効率的な方法を見つけることができます。トラップに引き寄せられた昆虫や蜜源を捕食することで、餌の確保を容易にすることができます。
●巣の防衛:
スズメバチの巣は彼らにとって非常に重要な存在であり、巣を守るために行動します。誘導トラップを仕掛けることで、周囲の昆虫や捕食者を巣から遠ざけることができます。トラップに誘引された昆虫や動物が巣に近づくことで、スズメバチは巣の防衛を行うことができます。

ただし、誘導トラップはスズメバチを近づける可能性もあるため、注意が必要です。特に人が集まる場所や屋内にトラップを設置することは避けるべきです。スズメバチの活動や巣の存在に悩まされている場合は、専門の駆除業者に相談することをおすすめします。彼らは適切な駆除方法や対策を提供してくれることでしょう。

誘導トラップを仕掛ける時期
スズメバチが誘導トラップを仕掛ける時期は、主に春から夏にかけてです。以下に詳しく説明します。
春から夏にかけて、スズメバチの女王蜂は新たな巣を作るために巣の場所を探し始めます。この時期になると、女王蜂は巣を作るために蜜源や適切な場所を求めて飛び回ります。
スズメバチは餌となる花の蜜や昆虫を求めて飛び回りますが、その過程で人間の周りにも現れることがあります。この時期には、スズメバチが人間の近くに巣を作る可能性が高くなります。
誘導トラップは、スズメバチが巣を作る前に捕まえるための効果的な手段として使用されます。誘導トラップはスズメバチの餌である甘い液体や肉の匂いを放ち、スズメバチを誘引して罠に捕まえる仕組みです。
誘導トラップを設置する時期は、スズメバチが活動する春から夏になることが一般的です。巣を作る前の女王蜂が活動しているこの時期にトラップを設置することで、巣の形成を防ぐことができます。
ただし、誘導トラップを設置する際には、周囲の環境や法律に注意しなければなりません。一部地域ではスズメバチの駆除や巣の処理には専門の業者が必要とされていますので、地域の規制や法律を確認し、適切な方法で対処するようにしましょう。
また、スズメバチの誘導トラップは確実に効果があるわけではありません。トラップにかかるスズメバチの数や効果は個体や環境によって異なるため、トラップだけに頼るのではなく、専門の業者に相談したり、適切な対策を行うことが重要です。